毎日患者様やそのご家族様とお話させて頂いておりますが、 最近は、より効果の裏付けのあるもの、高品質なものなどにご要望が多いことに気付かされます。
そして、そのご要望にお答えできない品質のものも世の中に数多くあることにも心を痛めます。
患者様やご家族の方々のために、私が生産者側や研究者の方々にしっかりと そのご要望をお伝えし、皆様のお声にお応えするために努力することが、 使命でもあると感じております。
アガリクスとメシマコブ 韓国のメシマコブ原料メーカーが来県
韓国新薬劉副社長と対談する筆者(右)
不幸にして、重いご病気になってしまった方の8割以上が、アガリクスやメシマコブなど、いわゆる健康食品を治療の一助に取り入れていると言われています。中には、医療関係者のご家族や、場合によってはご本人が飲まれているケースも少なくありません。漢方や健康食品などの、代替医療に関する研究を推進する学会も多く、医師も、実際に免疫力が改善したり、副作用が軽減された患者さんの様子を見る機会が増えるにつれ、「良いと思ったら、試してみたらどうでしょう」と、助言するケースが増えているようです。
仕事柄「アガリクスとメシマコブ、どちらを選べば良いですか?」と言ったご質問をよく頂戴します。残念ながら、どちらも日本国内では食品であり、「どちらが効く」というような尺度で比較することは難しいのですが、メシマコブに関して申し上げれば、国によっては医薬品として流通しておりますので、本物とニセモノとまでは言いませんが、良い品質のものと、そうでないものとを見分ける手法が、国際的に確立しているという点で、選びやすいという事情はございます。また、医師の管理下にある患者さんが飲用してみてどうであったのか、という情報が入手しやすいという点でも、薬剤師としてお勧めしやすい状況にあるのかもしれません。
そんな折、メシマコブの原料メーカー韓国新薬(忠南論山市)の劉載國副社長が、私共の薬局を訪問して下さいました。同社により人工培養されたメシマコブ菌糸体(茸の根にあたる部分)は、韓国内で医療用医薬品として流通しており、多くの医師によって病気の治療に使われています。日本国内では健康食品として流通しているため、効能・効果などの情報提供に難しい面もあり、薬学博士の肩書も持つ同副社長が、薬剤師の私に、最新の研究データを直接、パソコンなどを使って説明して下さいました。
説明では、安全性や品質の確保の為に行われている実際の試験内容や、難しいとされる、高分子の有効成分の吸収メカニズム。増殖や転移を阻止するメカニズムなどが、多くの図表を使って示され、特にマウスを使った比較試験の写真は、メシマコブ菌糸体の効果がわかりやすく解説されており、大変勇気付けられました。
一方、ネットに、偽物の情報や販売サイトなどが多く存在し、対応に苦慮しているとのお話もございましたので、「私自身が母親を、がんで失った経験から、重い病気で悩む本人やご家族の気持ちは良く理解しているつもりです。ネットには様々な健康情報が溢れていますが、その真贋を見抜く力が、多くの消費者にはありません。今、必要な情報を求めている人達に、正しい情報を届けます」。また、「日本のメシマは、伝統ある漢方薬メーカーの救心製薬が流通・品質に目を光らせています。同社の韮崎新工場で製品が作られていることもあり、愛着を持って、大切に消費者に届けます」と、お伝えしました。
山梨新報 2016年(平成28年)11月4日 金曜日 掲載
韓国でメシマコブの国際会議 同じ名前でも活性に大きな差
PRIMARY CARE AND SELF MEDICATION
だいぶ勝手もわかってきました仁川空港へ降り立ち、ハイウェイを一路ソウル市内のロッテホテルへ。昼食もそこそこに、早速会場へ向かいました。今回の日本側からの発表は、太田教授が基礎的な内容を、私が臨床的な内容を担当しました。はじめに太田教授が「担子菌phellinus linteusに由来する抗腫瘍活性成分について」と題して、メシマコブの有効成分に関する最新の研究成果を披露し、つづいて、入手先の異なる複数のメシマコブ抽出物の抗腫瘍活性について、大変重要な意味を持つ研究発表を行いました。それによりますと、標準検体としたメシマコブの活性を100%とした場合、最近わが国でも販売が開始された他のメシマコブ抽出物は、36%、47%、50%、66%と、いずれの検体においても大幅に低い活性しか示さず、「単にメシマコブという名前だけで選ぶのではなく、製造、販売など流通の全般に関して消費者も関心を持つべき」と警鐘を鳴らしました。つづいて私が、「Mesima Pule PL2.5の臨床応用の実際」と題して、1999年以降、約500名のメシマコブ愛用者と行った面接調査の結果を発表いたしました。
ソウルから成田に到着しますと、旅行者の中に有名ブランドのバッグを持つ姿が多いのには驚かされますが、一昨年の学術交流の際にも、メシマコブ研究の世界的権威、韓国新薬副会長でもある慈光研究所々長の洪南斗博士がメシマコブの「偽物」の存在を指摘していた事が思い起こされました。韓国では、インターネットのホームページまでまったく同じの偽物が出現し、粗悪な模造品がネット販売されるケースが後を絶たないとのこと。日本でも、既に同種の事件があるやに聞き及びます。知的所有権の侵害が犯罪となるのはもちろんですが、それにもまして、まさに今、本当にメシマコブが必要な患者さんや、そのご家族に、貴重な機会を失わせてしまうのは、遙かに罪深いことでありましょう。
韓 韓国新薬会長(右)と筆者
洪博士(左)と韓国新薬にて
太田教授(左)とロッテホテルにて
脳活性 痴呆(ボケ)てはいかん! 「脳活性」という名の漢方薬
久方ぶりに、モダンな外観が目をひく東京国際フォーラムを訪ねてまいりま
した。「アタマ(脳)だけではなく、身体全体の能力を活性化」する「能活精」の記念講演会への参加が目的です。心臓薬で有名な救心製薬の招聘を受けて、救心製薬総合研究所の伊藤千尋医学博士とともに「能活精」に関する基礎、臨床両面にわたる学術講演を行ってまいりました。
東京国際フォーラムは、それぞれが個性的なホールを備えた4つのホール棟と、シンボリックなガラス棟から構成され、地下には「相田みつを美術館」もあります。東京駅や帝国ホテルにもほど近く、大都会の真中のオアシスといった風情です。
堀正典、救心製薬社長のお出迎えに恐縮しつつ、早速会場へ向かいました。今回の講演会は、主として伊藤博士が基礎的な内容を、私が臨床的な内容を担当しました。はじめに伊藤博士が「能活精の有効性と安全性について」と題して、能活精の有効成分に関する最新の研究成果を披露し、脳神経成長因子や星状神経細胞、凝集性や蓄積性の高い脳内の異常タンパク質に働きかける事で、アルツハイマー型痴呆の改善や発症を抑制する可能性が認められた。また、脳血流量や赤血球の変形能を改善するなどして、脳血管性の痴呆に関しても良い影響を与える可能性が示唆されたと述べました。つづいて、健常者による試験においても、集中力を高めたり、疲労を回復させる効果が確認され、安全性も高く、超高齢化社会において果すべき役割は多いと締めくくりました。 つづいて私が「痴呆(ボケ)てはいかん!能活精で脳活性」と題して、発売開始以降、約200名の能活精愛用者と行った面接調査の結果や、ボケを予防する生活習慣の重要性について発表いたしました。
知性には、「流動性知性」という、物覚えがよく、頭の回転が速い知性、20代でピークとなる知性があります。50代から必要なのは、それではなく、豊富な知識と経験を統合して高度な判断を下す、「結晶性知性」と呼ばれるものです。これが伸びるピークは60代、あるいは70代と言われています。企業のトップや政治家が高齢にもかかわらず活躍できるのは、この知性が熟成しているからにほかなりません。脳が若ければ元気とキレイはキープできます!豊かな人間関係、よく遊び、よく考える。これらの生活習慣は、能活精の効果を更に高めます。
堀 救心製薬会長(右)と
国際フォーラムにて
故 伊藤千尋医学博士(右)と共に
国際フォーラムにて講演①
国際フォーラムにて講演②
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